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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2024年6月13日更新
ユーザー側にも
遵守事項がある
さて、前編に掲載したJさんの事例を振り返りましょう。
エンジンが焼き付いたJさんのクルマは、新車購入後2年半であり、走行距離は4万㎞ぐらいでした。前編で紹介した保証期間からすれば、しっかりメーカー保証の範囲内に入っています。
ところが、ディーラーの担当者からメーカー保証が適用されない可能性があるとの説明がありました。いったいどうしてでしょうか?
理由は明白。Jさんが半年ごとのエンジンオイルの交換を一度もせず走り続け、かつ法定点検をはじめとする点検を一度も受けていなかったからです。
これは、メーカー保証の適用条件に反した行為。メーカー保証は「クルマに製造上の不具合や部品などの不具合が生じたときに、メーカーが責任をもって無料で修理・交換などを行う」ものですが、そこには「正常な使用状態において」という但し書きが付きます。正常な使用状態でなかったために故障した場合などでは、メーカー保証は適用されません。
例えば三菱自動車工業のクルマの取扱い説明書には、メーカー保証適用の条件としてこんな文面が掲示されています。
お客様にお守りいただく事項
保証適用に当たっては、次の項目をお守りいただきますよう、お願い申し上げます。
1.取扱説明書に示す正しいお取扱いおよびお手入れの実施
2.法令で定められた日常点検、定期点検整備の実施
3.三菱自動車が指定する点検整備の実施と定期交換部品、および油脂類の指定どおりの交換
4.定期点検整備の実施が証明できるメンテナンスノート(または定期点検整備記録簿)の携行
メーカー保証を有効にしておくには、ユーザー側にも守るべきことがそれなりにあるのです。
新車の点検は
初回車検までに6回
愛車を安全かつ快適な状態に保つための、定期的なエンジンオイル交換と点検・整備の実施。今回、これらがメーカー保証のためにも不可欠なものであることが、よくおわかりいただけたと思います。
ということで、最後に改めて一般的な点検スケジュールを確認してみましょう。
安全・安心・快適なカーライフを送るためにも、法律で義務づけられている法定点検に加え、年にもう1回クルマの調子を確認する安心点検を行うことをお勧めします。
法定点検をサボると、メーカー保証が適用されなくなっちゃうかも!?(前編)
法定点検をサボると、メーカー保証が適用されなくなっちゃうかも!?(後編)
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