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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2024年6月13日更新
修理費の時価額超過分を
50万円まで補償
「対物超過修理費特約(対物超過修理費用補償特約)」とはどんな特約なのでしょうか。
大まかにいうと、損傷させた相手のクルマの修理にかかる費用のうち、相手のクルマの時価額を超過した分について、過失割合に応じて50万円まで補償する特約です。
例えば、自分が100%悪い事故を起こして相手の時価30万円のクルマを壊してしまい、それを直すのに修理代が50万円かかるとします。その場合、自分(=加害者側)の対物賠償責任保険では時価額分の30万円(30万円×100%)しか保険金が出ませんが、対物超過修理費特約を付けていれば差額の20万円(20万円×100%)も保険金が支払われます。これにより、相手のクルマの修理にかかる費用50万円はすべて補償されることになるのです。
なお、対物超過修理費特約は、あくまで修理の超過分を対象とする特約です。被害者がクルマを修理せずに買い替えを行った場合には保険金は支払われません。また、修理する場合でも事故日の翌日から6カ月以内に修理しなければ、対物超過修理費特約による補償の対象とはならないので注意が必要です。
ネット型では
オプション設定
実は対物超過修理費特約は、もともとオプションで契約するものでした。ところが2017年4月以降、代理店などを通して契約する一般の自動車保険では、この特約が自動でセットされるようになりました。
一方、多くのネット型自動車保険では、この特約は自動セットされず、オプションのままとなっています。付帯させたい場合は、自分の意志で契約に加える必要があります。
前編のストーリーに登場したIさんのいざこざは、オプションの対物超過修理費特約を契約していなかったことが作用して起きました。
最近は「クルマの保有期間が長くなっている」と言われていますが、長く乗れば基本的に時価額は下がります。
つまり、前編のストーリーのようないざこざが起きる可能性が高くなっているということです。
こうしたことを鑑みて、ネット型自動車保険で契約している方も、対物超過修理費特約について検討してみることをおすすめします。
自分が悪い物損事故。もし対物賠償に「対物超過修理費特約」が付いていないなら、補償のいざこざにご用心!(前編)
自分が悪い物損事故。もし対物賠償に「対物超過修理費特約」が付いていないなら、補償のいざこざにご用心!(後編)
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