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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2016年5月6日更新
こんな「もしも」も!
当コーナー担当記者Fが友人から聞いた話(に、だいぶ尾ひれをつけた話)。
今日は楽しいドライブデート。Aくんは彼女の「知らない場所にいってみたいな♡」というラブリーなオーダーに応え、長野の郊外までの遠出を決めたのだった。
美しい風景のなか、会話はかなり盛りあがった。彼女の口から「いつか、こんなところに別荘もちたいね♡」なんてドキッとするような発言も飛びだしたほど。おかげでAくんはずーっとニヤつきながらハンドルを握っていられたのだった。
が、ある交差点にさしかかったときに、そのAくんの笑顔は突然固まった。これまで見たこともない標識が目に飛び込んできたからだ。「な、なんだ、あのリサイクルマークを丸くしたみたいな標識は!」。しかも、その直後に現れた交差点には信号がなく、クルマが中央にある島の周りをグルグルと時計回り(右回り)で走っている模様……。「わっ、なにこれ。どうやって交差点を右折すればいいの?」。Aくん、ほとんどパニックとなり、交差点に進入する直前でクルマをストップ。後続車から進入を促すクラクションを鳴らされても、あたふたする以外なにもできない状態となってしまった。そして、それを見ていた彼女も急速に不機嫌&不安顔に。ありゃりゃ、困ったね。
2014年に登場した環状交差点の標識
いいところを見せたい旅先で大ピンチ!
どうやらAくん、免許を取ってからというもの、新しい道路交通法の動きにまったく関心を払ってこなかったようで、今回はそのツケがまわってきたみたいです。
じつは、このリサイクルマークを丸くしたような標識は、2014年から公道に掲げられるようになった環状交差点を示す標識です。これ、当時はけっこうなニュースとなったのですが、環状交差点の数そのものが極めて少なかったこともあって、Aくんのように標識の存在に無関心のまま過ごしてきたドライバーは少なくないようです。
しかし最近は、信号機のメンテナンス費用がかからないとか、走行スピードが抑制されるために大きな事故が起こりにくいとかのメリットに注目が集まり、日本の郊外のあちこちで環状交差点は増加しています。ちょっとした遠出をした際にこの標識に出くわす確率はかなり高まってきているのです。そんなときにあたふたしないために、改めて標識の存在そして意味を脳裏に焼きつけておく必要があります(いや、義務があります)。
いいですか、このリサイクルマークを丸くしたような標識は、「ここに環状交差点がありますよ」という標識になります。
環状の道を周りながら行き先を変える交差点
じゃあ、「そもそも環状交差点ってなに?」ってことですが、それは図を見てもらえれば一目瞭然でしょう。
そう、欧米を舞台にした映画などによく登場する、環状の道をグルグルと周りながら行き先を変える、ちょっと洒落た交差点=ラウンドアバウトのことです。現状、日本のものは単車線ばかりで、欧米のもの複数車線が多いなどのちがいはあるものの、あれが日本の道路に増えつつあるということです。
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