日本在来の野生馬を見ることができる「都井岬（といみさき）」

宮崎県の最南端に位置する「都井岬（といみさき）」には、御崎馬（みさきうま）または岬馬とも呼ばれる野生の馬が生息しています。御崎馬は、体高が約130cm。日本在来馬の中では、“中型”に分類されています。



馬の生息地となったのは、1697（元禄10）年、高鍋藩が都井岬で軍用馬の放牧を始めたことがきっかけです。以来、ほとんど人の手を掛けない方法で飼育し、馬が野生化。1953（昭和28）年には、「岬馬およびその繁殖地」として、国の天然記念物の指定を受けました。現在、都井岬では約100頭の御崎馬が確認されています。

都井岬へ行くには、手前の「駒止の門」で野生馬保護協力金（車1台400円）を支払います。制限速度は30㎞。門を入ってすぐの道路に御崎馬が群れていることもあるので注意してください。

「小松ヶ丘広場」に駐車して、草原へ。馬を見つけても、近づいたり、触ろうとしたりするのは危険で、特に後ろから近づくと蹴られる恐れがあります。また、食べ物を与えることも禁止されています。馬たちの自然のままの姿を観察しましょう。



都井岬には、御崎馬のほかにも見どころがあります。1929（昭和4）年開設の「都井岬灯台」は、全国に16基しかない参観できる灯台の一つ。九州では唯一です。標高240mの位置に立つ、高さ15mの灯台に上ると、太平洋を一望できます。上る場合は「参観寄付金」として、中学生以上300円を支払います。小学生以下は無料です。



1300年もの歴史を持つ「御崎神社」には、航海安全と縁結びの神が祀られています。本殿は、断崖絶壁に建てられているため、近づくことはできませんが、岩場を見上げて探してみましょう。



「観光交流館PAKALAPAKA（パカラパカ）」は、休憩施設。各種ドリンクやカレーライス、パスタ等のメニューをそろえる飲食コーナー、地場産品を扱うショップ、バリアフリートイレなどがあり、ゆっくり過ごせます。営業時間は、午前9時～午後5時。火曜日は休館です。



動物園や牧場とは異なり、野生の馬を見ることができる都井岬。国民宿舎や民宿、2023（令和5）年夏にオープンしたグランピング施設もあり、宿泊を含む旅行の計画も立てやすいエリアです。

詳細情報

名称	都井岬
住所	宮崎県串間市大字大納字御崎42-3
電話	0987-72-0479（串間市観光物産協会）
開門時間	4～9月：午前7時30分～午後6時、10～3月：午前7時～午後5時30分
入場料	（野生馬保護協力金として）車1台400円
駐車場	有り
アクセス	宮崎自動車道田野ICから約90分
ホームページ	https://kushima-city.jp/toi/