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甲信越(山梨、長野、新潟)
2017年10月24日更新
北信濃にあって、千曲川東岸に位置する小布施は、交通の要所・商業の街として栄えるとともに、独特の文化が花開き、多くの文人墨客が訪れました。小林一茶や葛飾北斎などが小布施を訪れ、多くの作品を残しています。
そして、近年は歴史遺産や栗の名所であることを背景に、多くの観光客を集めています。
観光客の増加に伴い小布施では、1980(昭和55)年に住民の日常生活に潤いのある環境を提供しようと、町内自治会に『町を美しくする事業推進委員会』が発足し、地区単位による美化運動が進められてきました。
中学校生徒会にも緑化部が生まれて、子どもたちが育てた花を、地域において老人会・育成会とともに行う花壇づくりが始まります。そして、各家庭では日常生活に花を取り入れて、花と生活を楽しむライフスタイルが根付くようになりました。こうした背景を踏まえて、丹精込めた花や庭を多くの人に見てもらうことで、心の交流を実現すべく始められたのが『おぶせオープンガーデン』です。
オープンガーデンとは、個人の庭などを一般の人に公開する活動のことです。1927年にイギリスで創立されたNGS(ナショナル・ガーデン・スキーム)という善意団体が、個人の庭園などを一般人に公開して、そこから生まれる収益を看護・医療などに寄付した活動が、オープンガーデンの始まりと言われています。
『おぶせオープンガーデン』は、2000(平成12)年に38軒でスタートしました(官民が一体となって取り組んだオープンガーデンとしては全国初です)。「外はみんなのもの、内は自分たちのもの」というコンセプトのもと、「庭」の規模や質などを問わず誰でも参加でき、現在では100軒を超える家が参加をしているそうです。
『おぶせオープンガーデン』の大きな特徴は、ガーデンのでき栄えを競うのではなく、「庭」をつくる人も見に来る人もお互いに楽しむ(競争や見比べはしない)という点です。町中の一軒一軒が“花名人”“庭名人”で、それぞれ個性豊かなガーデンを年間を通して堪能することがきます。
もともと小布施には「お庭ごめん」という文化があって、人の家の庭を通っても問題がないそうです。とは言え、公開しているのは個人庭園なので、『おぶせオープンガーデン』にも鑑賞のルールはあります。《鑑賞ルール》
公開期間中、参加している家庭では案内板を表示しています。
来訪者の駐車場は基本的にはありません(できるだけシャトルバスやレンタサイクル、徒歩で見学してください)。
持ち込んだゴミは必ず持ち帰りましょう。大声を挙げたり、暴れる、大勢で騒ぐ、住宅内をのぞくなどの行為をつつしみ、静かに観賞しましょう。子どもやペットを庭内で遊ばせないようにしましょう。
樹木や花に触れて傷めたり、植物を抜き取る、枝や花を摘み取るなどの行為は絶対やめましょう。
入場時と退場時、庭の持ち主や他の観賞者に会ったときは、気持ちよくあいさつしましょう。
※庭の持ち主には、観賞後に「良かったところ」を伝えてみてはいかがでしょう。
プライベートな庭を公開している方たちへの感謝と敬意を忘れずに。
こうした鑑賞ルールは、訪問者としての基本マナーといえるでしょう。もう一つ付け加えるならば、個人宅のトイレなどを利用することはできません。公共施設を利用するようにしましょう。こうしたことを、ぜひしっかり守り、訪問者も『おぶせオープンガーデン』の文化を支えることが大切だと言えるでしょう。
名称 | おぶせオープンガーデン |
---|---|
住所 | 長野県上高井郡小布施町大字小布施1491番地2(小布施町役場) |
問い合わせ | 026-247-3111(小布施町役場 代表)、026-214-9104(小布施町 産業振興課) |
開庁時間 | 午前8時30分~午後5時15分、休み:土・日・祝日・年末年始(12月29日から1月3日まで) |
小布施へのアクセス | 【車】上信越自動車道・長野自動車道更埴JCTより小布施スマートICまで約15分。※小布施ICはETC搭載車のみ利用可能なので、ETC非搭載車は須坂長野東ICまたは信州中野ICを利用のこと。 【電車】長野駅より長野電鉄小布施駅まで約34分。 |
駐車場 | 基本的には町営松村駐車場(小布施町大字中松36-1、普通車110台、普通車500円/1日)などを利用のこと |
ホームページ | http://www.town.obuse.nagano.jp/site/opengarden/(小布施町ホームページ内) |
オープンガーデンマップ | http://www.town.obuse.nagano.jp/uploaded/life/6602_13997_misc.pdf |
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