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映画『のぼうの城』やTVドラマ『陸王』などで注目度アップ!戦国の名城の名残をとどめる行田の『忍城址公園(おしじょうしこうえん)』

2018年2月28日更新

『忍城(おしじょう)』は、埼玉県行田市に存在したお城です。室町時代中期の文明年間に、行田周辺を支配していた成田氏によって築城されたと伝えられています。

忍城外観1
北を利根川、南を荒川に挟まれた扇状地に点在する広大な沼地と自然堤防を生かした構造になっており、戦国時代には関東七名城の一つに数えられました。1590(天正18)年に豊臣秀吉の小田原征伐の際に、この城も石田三成によって水攻めを受けたものの耐え抜いた話は有名です。
江戸時代には徳川氏の譜代大名や親藩の居城となりましたが、明治維新後、廃藩置県と同時に廃城となり、1873(明治6)年に土塁の一部を残して取り壊されました。

水城公園

水城公園



現在は、外堀跡などは『水城公園』となり、本丸跡地は『忍城址公園』として整備され、1988(昭和63)年に御三階櫓(ごさんかいやぐら)が再建されています。御三階櫓には、公園敷地内の行田市郷土博物館から入場でき、櫓内の常設展示室で行田市の歴史と文化を紹介する展示を見学できるほか、最上階の展望室からは行田市街を一望できます。

御三階櫓 (行田市郷土博物館提供)

御三階櫓 (行田市郷土博物館提供)



御三階櫓 行田市郷土博物館提供

御三階櫓 行田市郷土博物館提供



行田市郷土博物館 (行田市郷土博物館提供)

行田市郷土博物館 (行田市郷土博物館提供)



常設展示室 (行田市郷土博物館提供)

常設展示室 (行田市郷土博物館提供)



時鐘 (行田市郷土博物館提供)

時鐘 (行田市郷土博物館提供)



さて、この忍城、近年注目を集め、訪れる人が増えています。
まず、2012年11月に封切られて大ヒットとなった映画『のぼうの城』。和田竜氏が著した小説を映画化したものですが、その内容は、小田原征伐の際の忍城攻防を描いています。「でくのぼう」を略し、領民から「のぼう様」と呼ばれ、親しまれる領主・成田長親を野村萬斎が演じ、話題となりました。第36回日本アカデミー賞で、10部門で優秀賞を受賞し、そのうち美術賞で最優秀賞を受賞しています。
そして、2017年後半、TBSのTVドラマ『陸王』(原作は池井戸潤氏による小説)において、忍城を背景とした印象的なシーンが放送され、またまた注目の場所となりました。実は、行田市は、“足袋の街”として知られる土地柄です。『陸王』は、その背景を活かし、随所に行田市のシーンがありました。100年続く足袋屋でありながらマラソンシューズづくりに挑戦する『こはぜ屋』の宮沢社長(役所広司)が、行き詰まったときに夜の忍城周辺を自らランニングする姿などが、まさにそれです。
この忍城には土・日・祝日に、『忍城おもてなし甲冑隊』という武者姿の案内人が登場(スケジュールはホームページhttp://www.oshijo-omotenashi.com/などで要確認)。東門の中では演舞も披露しています。

甲冑隊

甲冑隊



行田市では、毎年11月の第二日曜日に、『行田商工祭・忍城時代まつり』が行われます。行田市役所前の通りから『忍城』にかけて武者行列(午前に1回)があるほか、『忍城』のお堀で火縄銃演武(午前と午後に1回ずつ)が行われます。
そのほか、知られる行田市では、『足袋とくらしの博物館』で『My足袋作り体験』をすることもできます。好きな生地を選び、足袋作り職人の手際を見るだけでなく、(自分の足袋で)足袋作りの一部を体験し、それを記念に持って帰ることができるのです。

詳細情報

名称 忍城址公園
住所 埼玉県行田市本丸17-23
電話 048-554-5911 (行田市郷土博物館)
時間 見学自由、行田市郷土博物館は午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休み 見学自由、行田市郷土博物館は月曜(祝日の場合は翌日)、第4金曜(テーマ展・企画展開催中は開館)
料金 見学自由、行田市郷土博物館の入館料は大人200円、高校生・大学生100円、小・中学生50円
アクセス 【車】東北自動車道加須ICから約17km、東北自動車道羽生ICから約14km、関越自動車道花園ICから約22km【電車】JR東日本高崎線吹上駅下車、2番のりば朝日バス前谷経由行田市各方面行きにて、『忍城』下車すぐ。/JR東日本高崎線行田駅または秩父鉄道秩父本線ソシオ流通センター駅下車、行田市内循環バス 西循環コース右回りにて『忍城祉・郷土博物館前』下車すぐ。
駐車場 乗用車55台(2ヵ所合計、無料)
ホームページ http://www.city.gyoda.lg.jp/kyoiku/iinkai/sisetu/hakubutukan.html(行田市郷土博物館)
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