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関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川)
2017年9月26日更新
四季折々の日本の自然をモチーフとして数多くの風景画を描いた、近代日本画壇の巨匠、川合玉堂。川合玉堂は、1873(明治6)年に愛知県に生まれます。十代に京都で望月玉泉・幸野楳嶺に四条派を、二十代に東京で橋本雅邦に狩野派を学び、両派を融合させた上に洋風の自然描写をも取り入れた独自の画風を完成させました。
川合玉堂は晩年、激しさを増した太平洋戦争の戦禍を逃れ、1944(昭和19)年から青梅市御岳(みたけ)に疎開。その後、新宿の自宅が爆撃のため焼失したため、亡くなる1957(昭和32)年までの間を御岳で過ごします。この間、1949(昭和24)年には奥多摩の風景を描いた『古駅の秋』、1950(昭和25)年には御岳山の日の出を描いた『黎明』、1953(昭和28)年には奥多摩の桟道を描いた『渓山紅葉』などの作品を描きました。
川合玉堂の没後、御岳近辺の人々や、皇后陛下(玉堂に日本画の手ほどきを受けた)をはじめとした全国の玉堂ファンから、「玉堂の愛してやまなかった御岳渓谷に美術館を建てよう」との声が高まり、大くの寄付が集まりました。そして、開設されたのが『玉堂美術館』です。
『玉堂美術館』の建築は、数奇屋建築の名手である吉田五十八の設計であり、奥多摩の自然の中に程よく調和しています。
館内には、15歳頃の写生帖から84歳までの多彩な作品や資料が展示(所蔵品約300点、奥多摩の自然に合わせ展示替えは年7回程行われます)されるほか、玉堂が御岳に建てた画室『随軒(ずいけん)』が復元されています。
また、中庭は見事な枯山水の庭園となっており、新緑・紅葉、あるいは雪景色など四季折々の自然の表情を背景として、観る者を風雅の極みに誘います。
日本の自然を愛した川合玉堂の作品に心静かに向かい合える場所、それが『玉堂美術館』なのです。
なお、『玉堂美術館』の隣りには、お休み処『いもうとや』があり、軽食や喫茶を提供しています。お土産品として、地元特産の漬け物、清酒澤乃井、豆腐などのほか、各種工芸品も販売しています。
名称 | 玉堂美術館 |
---|---|
住所 | 東京都青梅市御岳1の75 |
電話 | 0428-78-8335 |
休館日 | 月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、12月25日~1月4日 |
開館時間 | 3月~11月:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)、12月~2月:午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで) |
入館料 | 大人500円、大学生・中学・高校生400円・小学生200円 (団体料金あり) |
アクセス | 車】新宿より中央自動車八王子ICから国道411号線~吉野街道で約1時間30分。練馬ICより関越自動車鶴ヶ丘JCT経由、圏央道青梅ICから青梅街道~吉野街道で約1時間15分。【電車】新宿駅からJR中央線立川駅乗り換え、JR青梅線御嶽駅まで約1時間30分。川崎駅よりJR南武線立川駅乗り換え、JR青梅線御嶽駅まで約1時間45分。横浜駅よりJR横浜線八王子駅乗り換え、JR八高線拝島駅経由JR青梅線御嶽駅まで約1時間50分。(JR青梅線御嶽駅より徒歩5分) |
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