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関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川)
2016年9月30日更新
民間伝承をもとにしたお伽ばなし「ぶんぶく茶釜(分福茶釜)」。今日では、いろいろなストーリーが描かれていますが、基本は「貧しい男が罠にかかったタヌキを助けてあげたところ、そのタヌキがお礼にと『自分が茶釜に化けるからそれを売ってお金にしてほしい』と申し出る。男は、その茶釜を寺の和尚さんに売ってお金を手に入れる。ところが、寺でお湯をわかそうと茶釜は火にかけられ、熱さに我慢できなくなったタヌキは半分もとの姿にもどって男のもとに逃げ帰った。そして、その姿のまま、今度は男に見世物小屋を作らせ、自分は綱渡りなどを披露する。見せ物は評判になり、男は裕福になる」というものです。
この昔ばなしのモデルになったお寺が、群馬県館林市にあるお寺、茂林寺です。茂林寺は、1426(応永33)年)、大林正通(大和尚)によって開山された曹洞宗の寺院です。
茂林寺の言い伝えでは、正通が、諸国行脚の途中で上野国に立ち寄り、伊香保山麓で守鶴という老僧に出会います。この守鶴が、お湯をいくら汲んでも尽きることのない茶釜を持ってきて、福を分け与える「紫金銅分福茶釜」と名付けました。守鶴はその後160年にも渡って寺の住職に仕えますが、ある時、熟睡しているうちにタヌキの正体を現し、去っていったというものです。この寺伝を、明治・大正期の作家、巌谷小波がお伽ばなし「文福茶釜」として出版し、茶釜から顔や手足を出して綱渡りするタヌキの姿が広く世に知られるようになったということです。
「ぶんぶく茶釜」のお話が広く伝播するのと相まって、茂林寺は「分福茶釜の茂林寺」として知られるようになりました。境内には22体の狸像が立ち並びます(季節にちなんだ衣服の着せ替えなどもあるとか)。また、宝物館では、分福茶釜や「八百八狸(はっぴゃくやたぬき)」のコレクションを展示しています。
また、タヌキと関連した年間行事も多くあるので、そうしたタイミングを狙っての訪問も面白いでしょう。
【茂林寺の年間行事】
名称 | 茂林寺 |
---|---|
住所 | 群馬県館林市堀工町1570 |
電話番号 | 0276-72-1514(社務所) |
拝観時間 | 午前9時~午後4時 |
拝観料 | ①境内拝観無料 ②宝物拝観料は大人300円、子供150円 |
定休日 | 木曜日(不定休) |
駐車場 | 乗用車約40台、大型車数台駐車可能(無料) |
アクセス | 東北自動車道「館林IC」から約15分、北関東自動車道「佐野田沼IC」から約30分 |
ホームページ | http://www7.plala.or.jp/morin/index.html |
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