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クルマのことならなんでもガイド
2018年7月30日更新
今月の達人
宮本モータース・宮本毅
私が担当するこのコーナーの初回で、「ちゃんとした品質のタイヤを選びましょう」ということをお話ししました。さて、タイヤを製造するメーカーは国内にも数社ありますし、海外を見渡せばさらに多くのメーカーがあります。今回はそうしたタイヤメーカーの中で、私たちロータスが推薦するタイヤメーカーについてお話します。
評価を決定づけるのは
マイナス環境での走り
いったいどのメーカーのタイヤが優れているのか、一般の方々はなかなかすぐに判断することができません。
なぜなら、どのメーカーのタイヤも「よほど条件の悪い道路環境」でない限り、あまり大きな性能の差はでないからです。とくに「新品」のときは、そこそこのグレードのものであれば、どれも高いレベルで快適かつ安全な走りを支えてくれます。
しかし、このことは逆に「条件の悪い道路環境」においてどんな走りができるのか、また「長く乗った(新品でなくなった)」ときにどれほどの性能が発揮できるのか、ということへの関心を生みだします。そして、じつは私は、それこそが現実的なタイヤの品質=快適性と安全性などを決定づける、いい物指しになると考えています。
ということで、それを踏まえて、ズバリいいます。
各タイヤメーカーのなかでは、ブリヂストンとヨコハマタイヤの製品の性能が群を抜いて優れていると思います。
氷上の周回でも横滑りしない
ブリヂストン/ヨコハマのスタッドレス
まず、「条件の悪い道路環境」においていかにタイヤが重要かということについて……季節はずれな話でたいへん申し訳ないのですが、冬用のスタッドレスタイヤのことを例にあげて説明したいと思います。
今年1月、私は厳寒の北海道で開かれた主要メーカー各社の新品スタッドレスタイヤを乗り比べるテスト走行会に参加してきました。
そのときの会場のコースは、凍っていてツルツルでした。つまり、テスト走行は極めて「条件の悪い道路環境」のなかで行われたというわけです。
私たち参加者は、各メーカーのタイヤを履いた同じクルマでそのコースをなんどか回り、タイヤの性能を比較しました。その際、各メーカーのタイヤの性能の差が一番顕著に現れたのは、半径10メートルの円になったコースを走ったときでした。
ブリヂストンとヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤは、時速20キロで問題なく円走行することができました。
ところが、それ以外のメーカーのスタッドレスタイヤは、まったくそうではありませんでした。わずか時速15キロしかだしていないにも関わらず、ズズズッと横滑りする状態に陥ったのです。
「うーん、こういう危なっかしいタイヤは、地元の新潟(雪国)のお客さまには絶対オススメしたくないな。オススメするなら、やっぱり、どんな環境でも安心して走れる提携2社のタイヤだな」
実はブリヂストンとヨコハマタイヤは、ロータスが提携する2社です。以前から提携2社の性能について確信をもっていた私ですが、この体験は、その確信をさらに強めることになったのでした。
技術革新の証…
たとえば発泡ゴムの力
それにしても、どうしてこんなに性能のちがいが生まれるのでしょうか?
その理由はいろいろありますが、ブリヂストンとヨコハマタイヤの2社は真摯にタイヤ開発に取り組み、乗り手であるお客さまのために技術革新を行っているからだと思います。
ここでは、ブリヂストンのスタッドレスタイヤ(BLIZZAK)の素材を事例としてご紹介したいと思います。
BLIZZAKには、独自開発の『発泡ゴム』が使われています。これは、とても優れた素材で、以下の図(画像提供:株式会社ブリヂストン)のような大きな特長を発揮してくれます。
《発泡ゴムの拡大イメージ》
《発泡ゴムの除水イメージ》
《BLIZZAKの氷結路面への接地イメージ》
《発泡ゴムの性能の経年変化》
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