達人に訊く（23）レンタカーの保険のこと、知っておいてください！

今月の達人
ロータス辰口 TMコーポレーション・親上真紀子



レンタカーで事故を起こしたら、 賠償面で頼りになるのはレンタカー料金に含まれる保険です。みなさん、この保険の内容、ちゃんと理解してますか？

レンタカーを借りると
対人・対物補償が無制限の保険がつく

レンタカー料金には、基本、保険料が含まれています。
もし、事故を起こしたとしても、よほどのこと（飲酒運転など）がない限り、これで多くの補償がカバーされます。たとえば楽ノリレンタカーについてくる保険と補償の内容は、こうなっています。



やっぱり、対人と対物の補償が無制限っていうのが、なによりも安心ですよね。
楽ノリレンタカーで軽自動車を24時間借りる場合、わずか3,000円（税別）ですが、そこにこういう保険がついてくるのは、とてもオトクなことだと思います。

免責５万円は自己負担５万円のことだが
ＣＤＷでなくすこともできる

ところで、みなさん、対物と車輌の補償のところに書かれている「免責５万円」って、なにを意味するかご存じでしょうか？
わたしが日々の貸出業務を行うなかで見る限り、知らない方がけっこう多いみたいです。でも、その状態のままで、もしも事故を起こして保険で補償を行うことになったら、きっと「えっ、なんでそうなるの？」となるはず。ということで、ここでちょっとだけ解説を加えておきたいと思います（詳しくは貸出窓口でお尋ねください）。

じつはこれ、「損害が発生しても、５万円までについては、保険会社は保険金を支払う責任がない＝５万円までは事故を起こした人の自己負担になる」ということを意味しています。

たとえば、クルマのボディが飛び石かなにかでキズついた自損事故の場合、修理代が３万円かかるとすると、保険で車輌補償はされません。すべて自己負担となります。そして、これは５万円より多く修理代がかかるときも同様で、もし修理代が10万円だとすると、５万円は車輌補償されるものの、残りの５万円は自己負担となるのです。

では、だれかのクルマとぶつかった事故で、対物補償と車輌補償の両方が適用されるときはどうなるのでしょうか？
対物補償も車輌補償もそれぞれ免責５万円となってます。なので、合計10万円までは自己負担ということになります。たとえば、相手のクルマの修理代が10万円で、自分が運転したレンタカーの修理代も10万円かかるとすると、対物補償で５万円、車輌補償で５万円の補償がでますが、それぞれで５万円は自己負担ということになり、合計10万円を支払う必要がでてくるのです。

どうですか、免責５万のこと、おわかりいただけたでしょうか？

もしかしたら、「わかったけど、保険に入っているのに、５万円までは自分で支払わなければいけないって、やっぱりなんだか釈然としないなあ」とおっしゃる方、いらっしゃるかもしれませんね。はい、動かしようがない保険の規約とはいえ、その気持ち、なんとなくわかります……。

だけど、どうかご安心ください。そう思われる方には、車輌・対物事故免責額補償制度（CDW）という強い味方がいます。
これは、名前のとおり、車輌補償と対物補償における免責５万円分を補償する制度です。加入料を支払えば、パンクやホイールキャップの損傷などのケースを除いてほとんどの事故における免責５万円＝自己負担５万円がなくなるのです。



ご覧のとおり、加入料は１日24時間までで、わずか1,080円です。万が一のときは、かなりオトクなことになります。
レンタカーをお借りになる際に、窓口で制度の詳細を確認のうえ、加入を前向きに検討されることをオススメします！

事故を起こしたら
ノンオペレーションチャージも必要に

レンタカーの保険の概要に関するお話は以上ですが、最後に、事故に関連することとして、ノンオペレーションチャージのお話もしておきたいと思います。

ノンオペレーションチャージとは、つまり、損傷したレンタカーの修理が完了するまでの休業の損失を補償する一時金のことで、レンタカー会社に支払うものとなります。休業期間によって金額が変動する可能性もありますが、楽ノリレンタカーの場合は以下の金額になっています（ほかのレンタカー会社もほぼ同額です）。



事故を起こして気分が落ち込んでいるのに、レンタカー会社への補償までしなければならないなんて、納得がいかないかもしれません。でも、申し訳ありません、クルマが稼働しないことにはわたしたちの仕事はなり立たないのです。その点、どうかご理解とご了承をいただければ幸いです。

なお、このノンオペレーションチャージは、なにも事故のときにだけ適用されるわけではありません。
たとえばウチのクルマはすべて禁煙車なのですが、もし、クルマの室内でタバコを吸われたりすると、そのときもノンオペレーションチャージがかかります。普段からタバコを吸われている方は、空気の入れ換えさえすれば臭いが消えると思っていらっしゃるところがあるようですが、そんなことはないのです。とくにクルマのなかだと臭いはしっかりと残ります。その場合、特別な消臭をする業者さんにクルマをだすことになるので、その間の休業補償が必要となってくるのです。なので、禁煙車ではタバコを吸わないよう、どうかくれぐれもご注意ください。

以上、いろいろといいましたが、レンタカーを借りるときは、とにかく安全運転と規約遵守を第一にお願いいたします。それさえしっかりしていれば、余計なお金の面倒などは発生しません。もう、自由自在。観光地巡りであれば、まちがいなく楽しいドライブが実現します！

お店紹介

ロータス辰口 TMコーポレーション：1965年に創業。室谷眞一社長のもと、“お客様の満足を願う”をモットーにクルマに関するあらゆるサービスの提供を行っている。現在、石川県能美市にある本社の辰口自動車販売を筆頭に県内外で５店舗を展開中で、『楽ノリレンタカー』専門の金沢駅前店もそのひとつ。貸し出し担当の親上さんは、かつて製薬会社で国内外のお客さまに対応していた経験があり、そこで培ったおもてなし精神をいまのに活かしている。



ロータス辰口 TMコーポレーション 金沢駅前店
住所：石川県金沢市広岡1－11－14
電話：080-2957-0605
ＨＰ：http://lotas52013.renta-navi.com