ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」
タウン・ギャラリー<今月のアーティスト>
2019年4月9日更新
ロータスタウンのクルマ好きが集う「タウン・ギャラリー」。これまで数々のクルマ情報誌や自動車メーカーのツールにクルマを描き続けてきた、イラストレーター日野浦剛さんが往年の名車を描いた「一世を風靡したクルマたち」展。今回は、コンセプチュアルな個性に輝く2台です。
117COUPE
1966年3月、ジュネーブ・モーターショーで、一台の日本車のが話題の的となりました。いすゞ自動車が、イタリアのカロッツェリア「ギア社」にデザインを依頼し、生まれた「ギア・いすゞ117スポルト」です。美しいボディのデザインを手掛けたのは、ジョルジェット・ジウジアーロ。いすゞ自動車は、開発コード番号の「117」をそのまま車名として市販を決断しますが、当時のプレス器では微妙で繊細なボディを量産することができませんでした。そこで、大まかな形だけプレス器で製造し、それを微調整して組み立てることに…。そのため、117クーペの初期モデルは「ハンドメイド」と呼ばれました。月産台数は30~50台程度で、1972年までの3年間の総生産台数は、わずか2458台。73年のモデルチェンジを経て量産化されますが、それでも、生産台数は(生産終了となる)81年までの10年間で9万台足らずでした。しかし、その10年間に1台の廃車も出なかったと言われています。
SAVANNA RX-7
1978年3月、マツダからサバンナクーペの後継としてサバンナRX-7が送り出されます。マツダのお家芸であるロータリーエンジンを搭載。名車「コスモスポーツ」の血を受け継ぐ、低重心かつ高い運動性を持ったスポーツカーです。低いボンネットと流麗なボディラインが生む空力特性は良好で、Cd値は0.36を実現しました。73年に始まった排ガス規制のために馬力を落とす国産車が多い中、RX-7の12A型2ローターエンジンは130ps(エンジン単体でのグロス値)を発揮。また、エンジンが軽量小型なため、フロントにエンジンを載せながら、前後の重量配分は2名乗車時で「50.7対49.3」と理想的で、軽快な操縦性を実現しました。価格が安価であったということもあり、サバンナRX-7は大ヒットを記録。モータースポーツの世界でも活躍し、79年のアメリカ・デイトナ24時間レースでは初参戦でクラス優勝を遂げています。
「一世を風靡したクルマたち」展(1)
「一世を風靡したクルマたち」展(2)
「一世を風靡したクルマたち」展(3)
「一世を風靡したクルマたち」展(4)
「一世を風靡したクルマたち」展(5)
「一世を風靡したクルマたち」展(6)
「一世を風靡したクルマたち」展(7)
【作家紹介】
日野浦剛:1952年生まれ。1975年頃から、フリーのイラストレーターとなる。マガジンハウス、小学館、ソニーレコードなどでイラストを制作。また、多くのクルマ雑誌の誌面を飾ってきた。現在はイラスト制作の傍らデザイン学校で後進の指導にもあたっている。
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