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みらいのくるまの「ただいまのところ」情報
2024年5月14日更新
今回、ALL JAPAN EV-GP SERIES 2024 第2戦に初参戦したのは土屋圭市選手だけではない。
そのほかにも新しいドライバー、新しいクルマが多数参戦。会場そしてレースを大いに盛り上げた。
※以下、文中に記載の順位は総合での順位。
大健闘を見せた
レース仕様のHonda e
渋谷和則選手(#89 Modulo Racing Team)は昨シーズンの最終戦でデビュー済み。しかし、持ち込んだ車両が新しかった。前回はノーマルのHonda eだったが、今回はかつてドラッグレースで走らせたものを耐久レース用に変えたHonda e。EV-Pクラス(プロトタイプ)にエントリーし直しての再参戦となった。
予選は1分09秒868の8番手で、決勝は7位。決勝では一時5位を走るなどの大健闘を見せた。
「飯田章選手(#104 アキラレーシング)のMIRAIより先にゴールすることを目指していたが、終盤にバッテリー残量0%になり、結局7位で終わってしまった(苦笑)。次戦の袖ヶ浦では、もうちょっといいレースをお見せしたい」
ベテラン選手が
自家用アリアで好走
折戸聡選手(#35 RWORKS)は、かつて日産ノートe-PowerでEV-R(レンジエクステンダー)クラスの年間チャンピオンに輝いたこともある実力派ベテラン選手。今回は、レース初見参となる日産アリアでEV-Sクラス(SUV車両)にエントリーし、久々のレースに臨んだ。
予選は1分11秒654の9番手で、決勝も8位とまずまず。ベテランらしい上手なペース配分が光っていた。
「神奈川の川崎から三重の鈴鹿までノンストップ無充電で走るなど、アリアは普段使いのクルマとしてはめちゃくちゃ優れている。今回は、『じゃあ全開で走るレースではどうなのか』という興味から参戦してみた。決勝では、最初からベタ踏みしたので中盤でバッテリー過熱によるスピード制御が入ったけれど、電力46%を残した状態で最後までしっかりと走り切り、改めて、いいクルマだと確信できた。ちなみに、このレースは数年前と比べると隔世の感をおぼえるほどスピードが増したが、みんなマナーよく走るところはぜんぜん変わっていない。自家用車でも安心して走れる(笑)。今後も、飛び飛びになるかもしれないが、このアリアで参戦し続けたい」
ノーマルのIONIQ5で
堂々6位入賞を果たす
小峰猛彦選手(#22 モタスポ.Net☆レーシングプロジェクト)は、プロライダーとしてマン島TTレースを走った経験を持つドライバー。今回はヒョンデIONIQ5を持ち込みEV-Sクラスで初参戦した。
予選は1分12秒015で10番手。決勝ではレース常連の飯田章選手のMIRAIに次ぐ6位の好成績を収めた。
「本当は650馬力のIONIQ5Nで参戦するつもりだったが、今回はとりあえずテスト的な意味合いでノーマルのIONIQ5で走ってみた。決勝ではバッテリーの持ちを気にして序盤はアクセル控えめにして走ったところ、思ったほど残量が減らなかったので、中盤からは全開気味で走った。そしたら、なんとか6位に食い込めた。馬力が小さいIONIQ5にしては──ちょっとブレーキの過熱が気になったが──上出来。秋ぐらいにはIONIQ5Nを投入し、より上位を狙いたい」
期待の女性の星が
軽量プラッドで疾駆
前田琴未選手(#73 HIGHSPEED Etoile Racing)は、軽量化したテスラ モデルSプラッドでEV-Pクラス(プロトタイプ)にエントリーし、EV-GPに初参戦した。
チームのHIGHSPEED Etoile Racingは、TVアニメ『HIGHSPEED Étoile』とのコラボで誕生したレーシングユニット。前田選手はそのオーディションで選ばれた期待の星で、今回がデビュー戦となっていた(もう1人は、この記事のトップ画像向かって左の清水愛選手。次戦にデビュー予定)。
予選は1分12秒903の12位、決勝も9位と振るわなかった。ただ、決勝の序盤で一時7位に上がるなど実力の片鱗はしっかり見せた。
「予選は、クルマに慣れるのに精一杯でいいタイムが出せなかった。でも、少し慣れた決勝では最初のダッシュがうまくいったし、追い上げもちゃんとできた。中盤に入ってからはノーマルのタイヤが持たなくなってペースが落ちたけど、総合的には楽しく走れたと思っている。今、クルマの足周りの強化やボディのフルカーボン化などが計画されている。そこに私たちドライバーの慣れと成長が加われば、もっといい結果が出せるはず。これからの私たちの挑戦に期待してもらいたい」
JEVRAの富沢久哉事務局長によれば、次戦、6月29日の袖ヶ浦フォレストレースウェイの大会でも新規参戦が予定されているという。
時代の風とともに面白さと華やかさを増すJEVRAのEVレース。その心躍るレース模様を見逃すことなかれ!
ALL JAPAN EV-GP SERIES 2024 第2戦レポート
(前編)予選のタイム争いは、プラッドのKIMI選手がレベチの速さでポールを獲得!
(後編)スタートで大失敗も、KIMI選手が全開ごぼう抜きで2戦連続のWin!
(付編)EVレースがより面白く華やかに。時代の風に乗ったニューカマーが続々参戦!
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