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契約台数100万台突破!ドライブエージェント パーソナルの実力と魅力(後編)―「自動車事故の予兆通知」「ドクターヘリ出動要請」といったサービスも!

2023年8月17日更新

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画像提供:HEM-Net



事故の予兆を検知し
ドライバー側に警告

――最後に今後の展開についてお聞きします。将来、ドライブエージェント パーソナルに新しいサービスを付加する予定はありますか?

工藤 はい、常に進化させていきたいと思っています。ビッグデータを基に「事故予兆アルゴリズム」の開発や精度検証を行っていますし、救急要請のみならずドクターヘリまで要請する仕組みの構築に向けた研究にも取り組んでいます。いずれも近い将来、ドライブエージェント パーソナルの新たなサービスとして導入することを考えたものです。

――それぞれ、どんなサービスになるんでしょう?

早川 まず、「事故予兆アルゴリズム」を用いた自動車事故の予兆通知サービスですが、ごくごく簡単にいうと、いつもと著しく異なる運転を検知したら、それを事故の予兆と捉えてドライバーや運転管理者に警告を発するというものです。いわば、「安全運転診断サービス」における運転傾向のデータ取得・分析と、「事故防止支援サービス」における警告の仕組みを組み合わせて発展進化させたサービスといえるでしょうか。実現すれば、事故防止効果はこれまで以上になると予測しています。

――やはり異業種他社との協力関係の中で開発を?

早川 はい、サービスの肝となる事故予兆アルゴリズムは、これまでドライブエージェント パーソナルのドライブレコーダーから収集した4,400万時間分のデータ(GPS・加速度・前方映像)を基に、弊社ならびに東京海上ディーアールがシリコンバレーのデジタルラボ社と一緒に構築しました。そして、実用化に向けた実証実験は、弊社ならびにグループ会社のFirst insurance Company of HawaiiがDENSO INTERNATIONAL AMERICA社の協力を得ながら進めています。いずれも精度の高さを確実なものとするための協力関係となっています。

――実用化はいつごろの予定でしょうか?

早川 あくまでも予定ですが、2023年度中に、まず法人契約者向けサービスから提供を開始したいと考えています。それによって、事故の予兆を検知した場合に運行管理者にその危機を通知し、ドライバーの休息を促すなどの対策に役立ててもらうことが可能になります。

ドクターヘリ出動判断を
早めるための情報支援

――では、「ドクターヘリ出動要請」の概要について教えてください。

工藤 これは、画像活用型救急自動通報「第2種D-Call Net」という事故自動通報サービスです。端的にいうと、事故で命の危機に直面したお客さまを一刻でも早くお救いするために、消防や病院に事故のデータを連携して、ドクターヘリおよびドクターカー出動の判断材料としてもらう仕組みです。

――非常に緊急性が高い事故の場合に稼動するサービスということですね。

工藤 そうです。ドライブエージェント パーソナルのドライブレコーダーから「事故受付センター」に自動送信される画像や通話内容、位置情報などのデータを救急要請する消防や病院にも送信すれば、ケガの状態や場所などがその場でわかり、ドクターヘリやドクターカーによる搬送が必要かどうかの判断がしやすくなる。一刻を争う事態においては、それが結果的に効果の大きい救命活動へとつながっていくわけです。

――なるほど。

早川 現状、われわれは「高度な事故対応サービス」において救急車を要請する対応を行っています。ですが、ケガがひどかったり場所が僻地だったりすると救急車では間に合わず大事に至るケースも出てきてしまいます。また、救急車が初動した後に現地で「これはドクターヘリに来てもらおう」となったとき、そこまでの時間がロスになってしまいます。であれば、ダイレクトにドクターヘリの出動を可能にする対応も行えるようにすべきだろうと考え、開発を始めました。この開発は、現在、弊社とプレミア・エイド社、そしてHEM-Net(認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク)の協力関係の中で進めています。

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――ちなみに第2種ということは第1種もあるということなんでしょうか?

早川 はい。ドライブエージェント パーソナルで提供するサービスではありませんが、すでに「第1種D-Call Net」は存在しています。これはコネクテッドカーに搭載されたEDR(イベントレコーダー)から送られるデータを活用した事故自動通報サービスのことです。われわれは、これを基にして後付けのドライブレコーダーでも事故自動通報サービスが利用できる「第2種D-Call Net」の開発を行っているのです。

――このサービスがドライブエージェント パーソナルに付加されるのは、いつごろになりますか?

早川 今は千葉県内での試験運用を行い、実用化の一歩手前まできています。全国に展開するスケジュールは未定ですが、実現は視野に入っていると感じています。

――「自動車事故の予兆通知」と「ドクターヘリ出動要請」を筆頭に、ドライブエージェント パーソナルの今後のさらなる進化・充実に期待いたします。本日は、貴重なお話をどうもありがとうございました。

契約台数100万台突破!ドライブエージェント パーソナルの実力と魅力

(前編)通信型ドライブレコーダーと2人のオペレーターで「1分、1秒を削る緊急対応」が可能に!

(中編)AI活用サービスなどで「事故解決日数短縮▲15%」「事故削減▲13%」を実現!

(後編)「自動車事故の予兆通知」「ドクターヘリ出動要請」といったサービスも!

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