Photo:Youichi Morohoshi
モーターフォトジャーナリストの諸星陽一さんは、7月23~24日、日本EVクラブが長野・白馬村で開催した「ジャパンEVラリー白馬 2022」で試乗会のインストラクターを務めた。その際、試乗車として使うeKクロスEVを東京で借り受けて白馬まで自走で運び、イベント終了後には復路をやはり自走で運び、返却している。往復の総距離は約600㎞。街中走行を前提につくられた軽EVとしてはなかなかの遠出である。果たしてうまく走れたのか!? 諸星さんに、eKクロスEVがロングドライブで発揮した実力のほどを聞いた!
白馬村でのジャパンEVラリー
——まず、ジャパンEVラリーについて教えてください。どんなイベントですか?
諸星 毎年1回、長野県の白馬村で行われるEVのイベントです。自動車評論家の舘内端さんが代表を務める日本EVクラブが主催し、白馬EVクラブが協力する形で開催されていて、今年で9回目となりました。
Photo:Ryo Higuchi
——名称にラリーとあります。実際にラリー競技を行っているのでしょうか?
諸星 いえ、競技はやっていません。日本全国から集まったEVオーナーたちに、白馬の名所を巡るデジタルスタンプラリーや最新EVの試乗、パレードなどを楽しんでもらうもので、いわばファンイベントが中心の会になっています。
Photo:Ryo Higuchi
——開催の目的はどういったことでしょうか?
諸星 基本的にはEVオーナー同士の親交を深めるイベントですが、大きな視点で言えば、排気ガスを出さないEVでなら白馬の大自然の中でも思い切り遊べるということを印象づけ、日本全国にEVのすばらしさをアピールする目的があります。
——白馬村もそれに共感し、毎年、場を提供しているのですか?
諸星 そうです。スノーリゾート地の白馬村は、地球温暖化で年々雪が少なくなっている現状に危機感を抱いていて、早くからCO2を出さずに走るEVの来村と普及に積極的でした。実際に、村独自の充電設備助成制度を実施していて、約40の宿泊施設や飲食店などに充電器の設置を実現させています。2020年には「ゼロカーボンシティ」宣言も出しています。ですから、ジャパンEVラリーは、村にとって大歓迎のイベントなんです。
Photo:Ryo Higuchi
——参加者数はどれくらいですか?
諸星 コロナ禍がひどかった時期を除いて年々参加者は増えており、今年は60台のEV・PHEVと、それに乗ってきた125名が参加しました。一番遠いところでは岡山県からの参加もありました。来年は記念すべき10回目。最近EVに乗りはじめた人もぜひ参加してもらいたいですね。かなり楽しいですよ。
ロングドライブも楽勝!?
——諸星さんはこのジャパンEVラリーで、何をされていたのですか?
諸星 僕はEV試乗会のインストラクターを務めました。あと、eKクロスEVの借り出しと返却のために、東京と白馬村の往復約600㎞を運転する役割も仰せつかりました(笑)。
——軽のEVであるeKクロスEVの航続距離はWLTCモードで180㎞です。発売から2ヵ月半ほどのこのタイミングで、eKクロスEVで往復600㎞の長距離走行を行ったという人はほぼいないのではないかと思います。やってみてどうでした?
諸星 往路は高速道路中心で、復路は一般道中心でしたが、どちらにおいても普通の軽自動車のレベルをはるかに超えるスムーズな走りを体感できました。このロングドライブを通じて、「eKクロスEVはロングドライブも楽勝でこなす軽EVである」との印象を強くしましたね。
eKクロスEVで長距離走行…諸星陽一(モーターフォトジャーナリスト)
①「東京─白馬村 往復600㎞のドライブが楽勝でこなせた」
②「約270kmの往路(高速道路205㎞)を2回の30分充電で難なくクリア」
③「一般道での長い帰路も195Nmのトルクが疲れを軽減」
④「軽EVは自動車市場を変革するゲームチェンジャー」