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みらいのくるまの「ただいまのところ」情報
2022年2月24日更新
一般社団法人日本自動車工業会が発行する広報誌『jamagazine(ジャマガジン)』の2022年2月号(2022年1月31日発行)は、「加速する日本の自動車メーカーによるSDGsの取り組み」と題する記事を掲載している。サブタイトルは、「自動車産業はSDGsの達成に大きな貢献をもたらす」「SDGsの活動が自動車産業全体へ一層広がることに期待」となっている。
SDGs(エスディージーズ、=Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2015年9月の国連サミットで2030年に向けて採択された目標なので、すでに6年が過ぎ、トライする期間は10年を切っている。もう考えている段階ではなく、2022年は動いて実際の成果を出していく段階と言えるだろう。まさに今年あたりに、成果に至る大きな足がかりが必要とされているのだ。
そうした状況で自工会がリリースしたこの記事から、2030年という次世代に向けた日本の自動車メーカーのチャレンジを読み解く……。そういう趣向で、今回の次世代エコカー勉強会を行ってみたい。
日本の自動車メーカーの
主なゴールは7つ
SDGsでは、「持続可能な社会」を実現するために、17のゴール(目標)と、目標をより具体化した169のターゲットが定められている。
このSDGsの17のゴール(目標)の中で、日本の自動車メーカーが深く関わっているものはどれなのか?記事を少し読み進むと、次の7ゴールが提示されている。
まず、産業の特徴から関連付けられる6ゴール。
3「すべての人に健康と福祉を」
7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
11「住み続けられるまちづくりを」
12「つくる責任つかう責任」
13「気候変動に具体的な対策を」
そして、「日本国内で約550万人が関わる産業」という側面からもう一つのゴール。
8「働きがいも経済成長も」
これらについて、日本の自動車メーカーは持続可能な開発目標を掲げ、それを実行していこうとしているわけである。
CO2排出削減は
マルチソリューションで行う??
記事は、まず気候変動対策から述べていく。踏まえるべき現状の把握として、次の記述がある。
〈2019年度の日本のCO2排出量(11億800万トン)のうち18.6%を運輸部門の排出量(2億600万トン)が占めています。同部門のうち旅客自動車は49.3%(日本全体の9.2%)、貨物自動車は36.8%(日本全体の6.8%)を排出し、同部門に占める自動車からの排出量は86.1%(日本全体の16.0%)となっています〉(jamagazine2022年2月号)
〈……ハイブリッド車(HV/HEV)やプラグインハイブリッド車(PHV/PHEV)、水素燃料電池車(FCV/FCEV)、電気自動車(EV/BEV)など、新技術を用いたさまざまな電動車両が誕生し、バイオディーゼル燃料や水素など、石油由来の燃料に代わる代替燃料も登場してきました〉(jamagazine2022年2月号)
〈自動車の燃料としてクリーンな再生可能エネルギーを利用することで、13の「気候変動に具体的な対策を」などへの目標達成に大きく貢献していくことができます〉(jamagazine2022年2月号)
〈また、クリーンなエネルギーの利用は自動車という製品だけにとどまりません。製造過程で用いられる電力を再生可能エネルギーに切り替える取り組みも進められています。自動車生産に関わるすべてのCO2排出量をゼロにする工場のカーボンニュートラルへの挑戦も始まっています〉
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