三菱自動車が、9月1日に本社ショールームをオープンした。新・本社ショールームの愛称は『MI-Playground(マイ プレイグラウンド)』という。ブランドメッセージ「Drive Your Ambition」を発信し、三菱自動車が世に送り出す新しいクルマたちを展示し、多くの人に実車の魅力を伝える場としていく狙いである。
愛称は『MI-Playground(マイ プレイグラウンド)』
場所は、東京都港区芝浦の本社に隣接するビル『msb Tamachi 田町ステーションタワーN』の1~2階フロアの一部。2018年12月に、第一田町ビルの建て替えに伴って本社を『msb Tamachi 田町ステーションタワーS』に移転。本社ショールームは、その後も旧社屋にしばらくあったが、2019年5月15日で閉館となっていたので、約1年3か月ぶりの復活である。
このショールーム、従来の自動車メーカーのショールームと少し雰囲気が違う。一般的に自動車メーカーのショールームは、本社社屋の1階などに“会社の顔”としてドンと設けられている。このショールームがドンとしていないわけではないのだが、どことなくさりげない。
その理由は、このショールームがビルの商業フロアの一角に設えられているからだろう。飲食店やカフェやコンビニなどと一緒に、クルマの展示が行われている。そういう意味でかなり開放的な場といえる。実際に、1階ショールームのセンターは商業フロアの通路なのだという。通路の左右のテナントスペースを複数借りてショールームとしたため、必然的にそんな風情が醸し出されたのだ。
開放的な『MI-Playground』。センターは商業フロアの通路。
ショールームは、1階のショールームエリアと、2階のサテライトエリアで構成されている。ショールームエリアには、開放的な空間に最新の三菱車を展示されている。三菱自動車が田町駅の西口から東口に移転したというだけでなく、1年3か月もの間ショールームを開いてこなかった反動も手伝って、ショールームエリアに5台の三菱車が並ぶとやはり存在感が伝わってくる。
エクリプス クロス
アウトランダーPHEV
デリカD:5
eKクロス
ekクロス スペース
その「三菱車との出会い」体験は、三菱自動車としてもショールーム『MI-Playground』に期待するものであるらしい。再開発でオフィス人口が増加する田町駅周辺にあって、日常的に人が行き来する商業フロアで、ごく自然に三菱車を見て・触れて・座席に座り、「ミツビシ、いいかも知れない」という気持ちになってほしいというわけである。
さて、もう一つの場、2階のサテライトエリア……ここは、オーガニック茶葉とこだわりのドライフルーツを使ったフルーツティーなどを提供するオープンなカフェである。ところどころに三菱自動車的なエレメンツは散見されるものの、たぶんほとんどの利用客はこのカフェを三菱自動車が運営しているとは思わないのではないだろうか。
『MI-Playground』サテライトエリア
オススメはフルーツティー(650円~、税抜き)
メニューはすべてオリジナル(写真はアイス各種580円、税抜)
それでいいのだという。このカフェに入って、フルーツティーを美味しいと思った後に、「あれっ、ミツビシなの?」と思う人がいて、「そうか、1階にショールームもあったっけ」と気付いてくれたらいい。もちろん、それから1階に足を運んで三菱車とご対面となればなおさらいい。そういう仕掛けなのだ。
田町駅西口の商業スペースに新しい本社ショールームを設けた三菱自動車。行き交う人の中に自ら出て行くというアプローチは、地味なようでいて案外面白い。今は、初代デリカバン(1969年)のキッチンカーを模した書き割りが配された一角も、コロナ禍によりオープン時期を見定めている最中とのことだが、何かやってくれるらしい。「乞う、ご期待!」なのである。
施設概要
名称 三菱自動車本社ショールーム[愛称:MI-Playground(マイ プレイグラウンド)]
住所 東京都港区芝浦3丁目1番1号 msb Tamachi 田町ステーションタワーN 1F/2F
営業時間 1階 午前10時~午後7時、2階 午前10時~午後9時 ※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間、1階ショールームエリアは午11時~午後6時の短縮営業
定休日 1月1日~3日