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98歳を目前にして亡くなるまで精力的に創作を続けた、“生命(いのち)の画家”中川一政画伯の作品に出会える『真鶴町立中川一政美術館』

2018年5月15日更新

“生命(いのち)の画家”として知られる中川一政画伯[なかがわ かずまさ、1893(明治26)年2月14日~1991(平成3)年2月5日]。東京の本郷で生まれ、油彩のみならず、水墨岩彩、書、陶芸、その他の作品を制作しましたが、すべてが独学であり自ら「在野派」と称しています。中心をなす油彩の作風は、東洋画の境地を取り入れた豪快な筆触と、鮮やかな原色対比、大きな画面構成といった主観的な表現が特徴です。

真鶴町立中川一政美術館

真鶴町立中川一政美術館



中川画伯は、1949(昭和24)年に神奈川県真鶴町にアトリエを構え、創作活動を行いました。その縁もあり、作品を真鶴町に寄贈するかたちで、1989(平成元)年に『真鶴町立中川一政美術館』が開館。建築デザインのコンペティションでは、中川画伯自らが選定にあたりました。また、美術館に付帯して茶室を設けることを希望し、完成後は自作の茶道具を用いて茶会を開いたりもしたそうです。

中川一政 (岡畑孝二 撮影)

中川一政 (岡畑孝二 撮影)



『真鶴町立中川一政美術館』には、5つの展示室があり、年間3~4回のテーマ展示や企画展を開催し、多彩な中川作品の中から常に80~90点の作品を紹介しています。

展示室

展示室



油彩では、豊かな色彩で描かれた『薔薇』や『向日葵』、アトリエからほど近い漁村に20年近く通い描き続けた『福浦』や、90歳を超えても熱中し制作に挑んだ『箱根、駒ヶ岳』などの風景画の連作。同じ題材が何枚も描かれていますが、作品を比べてみると、様々な中川画伯の感情が伝わってくるかのようです。

「薔薇」 1983年(90歳) 油彩/キャンパス80.3×65.2cm

「薔薇」 1983年(90歳) 油彩/キャンパス80.3×65.2cm



「福浦」 1964年(71歳) 油彩/キャンパス、53.0×80.3cm

「福浦」 1964年(71歳) 油彩/キャンパス、53.0×80.3cm



中川画伯は、「書も写生である」(中川一政著「随筆八十八」より)という言葉を残しています。書も独特の世界観があり、自由闊達な筆づかいで書かれた「われはでくなり」「正念場」といった書から、みなさんはどんな情景を頭に浮かべるのでしょう。

茶室

茶室



文壇と交わりが深かった中川画伯は、本の装丁をいくつも手がけており、火野葦平著『麦と兵隊』、向田邦子著『あ・うん』の表紙は広く知られています。
その他にも幅広い作品群に出会えますが、すべての作品を見て最後に残るのは、1991(平成3)年に98歳を目前にして亡くなるまで精力的に創作を続けた中川画伯の芸術に向き合う情熱です。訪れる人に、無言のうちに生きる勇気をくれる・・・そんな美術館です。

詳細情報

名称 真鶴町立中川一政美術館
住所 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴1178-1
電話番号 0465-68-1128
開館時間 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
定期休館日 毎週水曜日(当日が祝日の場合は開館)、12月28日~1月3日
入館料 大人600円、高校生以下350円 ※団体料金あり ※障がい者無料(障がい者手帳を提示のこと、その他詳細は館に問い合わせのこと) ※特別展開催時は料金が変更になる場合あり
アクセス 【車】国道135号線(真鶴道路旧道)のJR真鶴駅前から真鶴岬方面へ約15分、【電車・バス】JR真鶴駅からバスで9分(「中川一政美術館」下車)
駐車場 14台(無料) ※14台のうちバリアフリー専用スペース2台 ※大型バスは隣接の『お林展望公園駐車場』に駐車可能(無料)
ホームページ https://www.nakagawamuseum.jp/
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