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中国(鳥取、島根、岡山、広島、山口)
2017年12月12日更新
『「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。「馬鹿」っていうと 「馬鹿」っていう。・・・こだまでしょうか、いいえ、誰でも。』
あの東日本大震災の後、テレビCMが自粛され、その代わりにACジャパンの公共広告が流れました。その中でも、多くの人の心を癒し、慰めを与えた公共広告に、この詩が使われていました。作者は、金子みすゞ。題名は『こだまでしょうか(原題 こだまでせうか)』です。
金子みすゞ(本名テル)は、明治36年大津郡仙崎村(現在の長門市仙崎)に生まれ、『赤い鳥』などの童話童謡雑誌が次々と創刊された大正時代末期に輝ける才能を発揮しながら、26歳という若さで自死の道を選んだ幻の童謡詩人です。
その後、長い間埋没していた金子みすゞとその作品でしたが、児童文学者の矢崎節夫氏(現・金子みすゞ記念館館長)の手によって全作品を発掘、1984年に『金子みすゞ全集』として再び多くの人に紹介され、今日では小学校の国語教科書に掲載されるようになりました。
この童謡詩人・金子みすゞを偲ぶ施設が、山口県長門市にある『金子みすゞ記念館』です。
「金子みすゞ生誕100年」に当たる2003(平成15)年4月、この詩人が幼少期から20歳までを過ごした書店金子文英堂跡地に記念館は開設されました。記念館の表は、復元された金子文英堂の建物です。2階には以前にあったように『みすゞの部屋』が再現されています。
そして、金子文英堂の後ろに連なる本館棟には、遺稿集や着物の端切れ・手紙・写真などの関連資料を展示した常設展示室、金子みすゞの詩の世界を音と光で体感できる『みすゞギャラリー』、作品512編すべてをパソコンで探し読める検索室などがあります。ここを訪れる人は、施設全体に備わった穏やかで優しい風情の中で、一時、金子みすゞワールドにひたることができるでしょう。
また、記念館が面している『みすゞ通り』には、手作りの詩札やイラストが添えられたパネルがたくさん掲示されており、歩くたびにさまざまな詩に出会えます。さらに、名物『仙崎かまぼこ』のかまぼこ板などを使った、金子みすゞにちなんだモザイクアートも各所に見られます。
記念館訪問の際には、もう少し時間をとって、金子みすゞが親しんだ仙崎の町並み、極楽寺や八坂神社などの史跡、イカやサザエ・ウニなどを水揚げする仙崎港などをたどってみるのもよいでしょう。
名称 | 金子みすゞ記念館 |
---|---|
住所 | 山口県長門市仙崎1308番地 |
電話番号 | 0837-26-5155 |
開館時間 | 午前9時~午後5時(最終入館:午後4時30分) |
休館日 | 12月29日~1月1日 |
料金 | 一般350円(300円)、小中高校生150円(100円)※( )内は20名以上の団体料金 ※療育手帳、身体障害者手帳(1級~4級)、精神障害者保健福祉手帳戦傷病者手帳(特別項症~第4項症)の交付を受けている方は、本人および付添人1人まで無料(手帳の提示が必要) |
アクセス | 中国自動車道美祢ICから約45分 / JR山陰本線仙崎駅から徒歩約5分 |
駐車場 | 10台(無料) |
ホームページ | https://www.city.nagato.yamaguchi.jp/site/misuzu/ |
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