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タウン・ギャラリー<今月のアーティスト>

小森誠のイラストレーション「なつかしいクルマたち」展(1)

2016年2月1日更新

カーイラスト

今回から始まる「タウン・ギャラリー」。キュレーターの独自の視点で選んだアートを連載で展示していく予定です。時代に寄り添ったり、寄り添わなかったり、気ままな展開をお楽しみください。プレゼントも予定しています。

 

さて、1970年代から80年代にかけて、小森誠さんのイラストレーションは、『ポパイ』をはじめ一時代を画した多くの雑誌の表紙を飾り、特集グラビアを飾りました。彼の描く「男たち」の顔はまさに時代の風をまとっていました。

そして、その男たちが乗るクルマはみんな、クルマ好きのハートを打つ渋い名車でした。決して新車ではなく、愛着をもって使い込まれた旧車。当時からすでに「なつかしい」クルマたちでした。

男とクルマが友人のような関係でいられた幸せな時代。その空気感を、小森誠さんのイラストレーションでお楽しみください。その1回目。

(キュレーター:佐藤二式)

 

展示紹介

オースチン・ヒーリースプライト

オースチン・ヒーリー スプライト


イギリスのオースチン・ヒーリー社で1958年から1960年にかけて製造されたライトウェイトスポーツ。ヘッドライト周辺の独特なデザインから日本では「カニ目」の愛称で呼ばれ、本国イギリスでは「フロッグアイ」(カエル目)と呼ばれた。

 

フォルクスワーゲン・タイプ2

フォルクスワーゲン・タイプ2


1950年に登場したフォルクスワーゲンのトランスポーター。ビートルをベースにしている。日本での愛称は「バス」。本国ドイツなどでは「ブリ」(ブルドッグの意)呼ばれる。1960年代後半には、アメリカのヒッピーたちに絶大な人気を博した。

 

フォルクスワーゲン・タイプ1

フォルクスワーゲン・タイプ1


ご存じカブトムシ。1938年から2003年までの60余年間に2153万台製造された傑作車中の傑作車。イラストはけっこうノーマルな(カスタムしていない)ビートル。そこに、これまたごくノーマルな男子を配してみました、の図。

 

ケーターハム スーパーセブン

ケーターハム スーパーセブン


もともとサーキットで走るために生まれた典型的なライトウェイトスポーツカー。ロータス・カーズからライセンスを引き継ぎ、ケータハムがスーパーセブンを生産している。いま、スズキの660ccエンジンを積んだケータハム160が話題。

 

MG・MGA

MG・MGA


イギリスのスポーツカーブランドMGの2座席オープンカー。とくにアメリカで人気が高く、多くはアメリカ、ヨーロッパ、日本、オセアニアに輸出された。1955年から1962年の間に約10万台が生産された。

 

フィアット・500

フィアット・500


イタリア、フィアット社の超小型車。日本では「ルパン3世」の愛車として有名か。500ccエンジンを載せて、その名もチンクエチェント(500)。実際には479cc・15馬力・空冷・直列2気筒OHVエンジンを積んでいた。

 

フェラーリ・365GT4BB

フェラーリ・365GT4BB


イタリア、フェラーリ社が1973年から1981年にかけて製造したスポーツカー。2ドアクーペ(ベルリネッタ)、水平対抗(ボクサー)を意味するBBの名前がつけられたが、実際にはエンジンは水平対抗ではなく、180度V型であった。

 

アルファロメオ・ジュリ

アルファロメオ・ジュリア


イタリア、アルファロメオ社が1962年から1977年まで製造したスポーツモデル。小型軽量なボディにDOHCのエンジンが搭載されていた。高性能でスポーティな小型車として人気があった。イラストはGT1600。

 

フォルクスワーゲン・タイプ1

フォルクスワーゲン・タイプ1


1960年代から1970年代にかけて、ビートルはアメリカでも日本でも若者たちを惹きつけた。イラストはアメリカンのホットロッド風仕様。古いVWのエンジンをチューンして、タイヤを太くして、カスタムを楽しんだ。

フォルクスワーゲン・タイプ1

フォルクスワーゲン・タイプ1


同じカブトムシでも、こちらはカブリオレで、また別方向のカスタム。キラキラのホイールが特徴的。ジーンズの太さを見よ。地面を斜めにしてクルマの美しさを出した。さすが小森さん、クルマがわかってる。

 

【作者プロフィール】

小森 誠(こもり まこと)小森 誠

1948年、京都府生まれ。子供のころから、紙と鉛筆を持たせると自動車を描いていた。大阪デザイナー学院卒業後、イラストレーターを目指し、大阪の広告事務所で一年ほど勤める。1975年、東京に場所を移しフリーとなる。『ポパイ』『ターザン』『カーアンドドライバー』『カーマガジン』など多くの雑誌で活躍。最近では「ダットさん」「はたらくくるま/みちをつくる」(ともに教育画劇刊)や「バルンくん」(0.1.2.えほん刊)といった絵本にも力を注いでいる。

バルンくんダットさん

 

 

 

 

 

 

 

 

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