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中京(静岡、愛知、岐阜、三重)

18世紀から20世紀のフランスの美術作品を中心に収蔵・展示する「ヤマザキマザック美術館」

2024年11月21日更新

1919(大正8)年創業の「ヤマザキマザック株式会社」は、世界有数の工作機械メーカー。創業者である父親を継いだ2代目社長・山崎照幸氏の手腕により、世界の数十カ所に拠点を持つ企業へと成長を遂げ、現在に至ります。
山崎氏は海外進出の折りなどに美術館を訪問するうち、絵画をはじめとする美術品に魅了され、蒐集を開始。長い年月をかけて、数多くの絵画や工芸品を集めました。

ヤマザキマザック美術館 ①シンボリックな画像:5F絵画展示室〈赤の間〉

5F 絵画展示室〈赤の間〉



これらの作品を展示・所蔵しているのが、「ヤマザキマザック美術館」です。山崎氏を初代館長として、2010(平成22)年に開館しました。

ヤマザキマザック美術館 ②美術館外観
美術館は、1階がエントランス、4階・5階が展示フロアです。2つのフロアに約180点の美術品が展示されています。
5階は、絵画作品の展示室です。18世紀のロココから新古典主義、ロマン主義、印象主義、エコール・ド・パリなど、フランス美術の歴史を伝える作品が並んでいます。

ヤマザキマザック美術館 5Fギュスターヴ・クールベ《波、夕暮れにうねる海》1869年

ギュスターヴ・クールベ《波、夕暮れにうねる海》1869年



ヤマザキマザック美術館 5Fモーリス・ユトリロ《サンノワの風車》1910年頃

モーリス・ユトリロ《サンノワの風車》1910年頃



注目は、入口にかけられている油彩画《薔薇色のローブを着た女》。19世紀末から20世紀にかけて活動した画家ピエール・ボナールの油彩画で、山崎氏がコレクションを始めるきっかけになった作品です。

ヤマザキマザック美術館 5Fピエール・ボナール《薔薇色のローブを着た女》1918年

ピエール・ボナール《薔薇色のローブを着た女》1918年



館内で最も大きい絵画は、ロココ美術を代表する画家フランソワ・ブーシェ作の《アウロラのケファロス》。縦約2.4m、横約2.6mの大きさですが、展示室天井の高さが5.5m以上もあるため、圧迫感なく、ゆとりを持って鑑賞できます。
“絵画の筆跡や色彩を作者と同じ目線で見られるように”との考えから、額装からガラス板やアクリル板などの表面カバーが取り外されているのもポイントです。

ヤマザキマザック美術館 5Fフランソワ・ブーシェ《アウロラとケファロス》1745年頃

フランソワ・ブーシェ《アウロラとケファロス》1745年頃



4階は工芸作品の展示室で、エミール・ガレやドーム兄弟が手掛けたアール・ヌーヴォー様式のガラス作品を多数展示。同時代に作られた美しい曲線が特徴の家具も鑑賞することができます。

ヤマザキマザック美術館 4F展示室

4F展示室



ヤマザキマザック美術館 4Fエミール・ガレ《エジナールとカール大帝の娘》1884年頃

エミール・ガレ《エジナールとカール大帝の娘》1884年頃



ヤマザキマザック美術館 4Fエミール・ガレ《菫文花器》1889年

エミール・ガレ《菫文花器》1889年



ヤマザキマザック美術館 4Fポリフォン社《ポリフォン51型ディスクオルゴール》1910年

ポリフォン社《ポリフォン51型ディスクオルゴール》1910年



各階展示室の入り口で、音声ガイドの機器を無料で借りることができるので、作品について詳しく知りたい人は利用してみては。

ヤマザキマザック美術館 ⑤音声ガイド

音声ガイド



著作権フリーの作品は、写真撮影(フラッシュ・動画はNG)も可能。また、鉛筆かボールペンであれば、作品のスケッチも許されています。
ヤマザキマザック美術館は、貴重な美術品に誰もが親しめるよう考えられている、“開かれた美術館”です。

詳細情報

名称 ヤマザキマザック美術館
住所 愛知県名古屋市東区葵1-19-30
電話 052-937-3737
開館時間 【平日】午前10時~午後5時30分、【土・日・祝】午前10時~午後5時 ※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替期間
入館料 一般1000円、小学生~高校生800円、未就学児無料 ※特別展会期中は都度定める料金
駐車場 アートプラザ東側有料駐車場50台 ※美術館入館で30分無料
アクセス 名古屋高速道路東新町出口から約5分
ホームページ https://www.mazak-art.com/
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