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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2024年11月21日更新
鼻炎薬や咳止め薬も運転NG
飲んだら運転を避けるべき薬は、風邪薬だけではありません。
身近な薬の中では、以下のようなものも運転NGとなります。
●使用中は運転などをしてはいけない医薬品の例
※薬の種類 → 〔運転などの障害になる作用〕
抗アレルギー薬(鼻炎、蕁麻疹) → 〔眠気〕
鎮痛 → 〔眠気、めまい、意識消失〕
鎮痤薬(胃腸の痛み) → 〔目のかすみ、異常なまぶしさ〕
下痢止め → 〔眠気〕
咳止め → 〔眠気〕
睡眠薬・抗不安薬 → 〔眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下〕
抗真菌薬 → 〔羞明、霧視、視覚障害など〕
抗てんかん薬 → 〔眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下〕
抗パーキンソン病薬 → 〔前兆のない突発的睡眠、傾眠など〕
禁煙補助薬 → 〔めまい、傾眠、意識障害(意識レベルの低下、意識消失)など〕
※出典:磐田市立総合病院ホームページ
風邪薬を含む上記の効用を持つ薬には、運転に悪影響を及ぼさない成分配合のものも存在します。どうしても運転する必要がある場合は、医師や薬剤師に相談し、そうした薬を処方・選別してもらいましょう。
自動車保険の補償は
ノー薬物の運転が前提
ところで、運転NGの薬を飲んで事故を起こした場合、自動車保険の補償はいったいどうなるのでしょうか?
前編のストーリーでいえば、以下のようになります。
●被害者のケガの治療費などへの補償は、Nさんが加入している自賠責保険と自動車保険の対人賠償保険で行われる。
●被害者のクルマの修理代などへの補償は、Nさんが加入している自動車保険の対物賠償保険で行われる。
●加害者であるNさんのクルマの修理代などへの補償については、Nさんが加入している自動車保険の車両保険で対応してもらえない可能性がある。
Nさんへのクルマの修理代などに、自動車保険(車両保険)が使えない可能性がある理由は二つあります。
ひとつは、Nさんが道路交通法を違反する形(過失)で事故を起こしたからです。自動車保険適用の前提が崩れます。
もうひとつは、正常に運転できなくなる薬を飲んでいたから。保険会社は薬物による事故で補償を行わないケースとして「麻薬、大麻、あへん、覚せい剤、シンナー等の影響により正常な運転ができないおそれがある状態」をあげているのですが、これらは例示であり、風邪薬や鼻炎薬もそこに含まれるという見方をされる場合があります。実際、裁判でそういう判決が出た例もあります。
何気なく薬を飲んで運転してしまった場合、事故を起こせば散々な目に遭う。そうならないためにも、常にノー薬物の運転を厳守しましょう。
風邪薬を飲んで運転して、事故を起こしたら厳しく罰せられる!?(前編)
風邪薬を飲んで運転して、事故を起こしたら厳しく罰せられる!?(後編)
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