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BookReview(54)『Team TAISAN &“Ricky”Chiba HISTORY BOOK』(Racing on No.531特別付録)―夢、また 夢のまた夢。故・千葉泰常氏のモータースポーツにかけた熱き情熱!

2024年9月12日更新

BookReview_53-1

ALL JAPAN EV-GP SERIESに参戦しているTeam TAISANの千葉泰常代表が、6月7日に亡くなられた。

われわれロータスタウン取材班も現場でたびたびお世話になった。謹んでお悔やみを申し上げたい。

準備と継続で126勝

今回取り上げるのは、千葉代表が亡くなられる直前の5月30日に発売された『Racing on No.531』の特別付録『Team TAISAN &“Ricky”Chiba HISTORY BOOK』。

プライベートチームながらもTeam TAISANが40年にわたって成し遂げた126勝の足跡、そしてそれを可能にした千葉代表の情熱的な夢追い人ぶりを、ル・マン24時間レースやALL JAPAN EV-GP SERIESなどでの活躍を特集した記事と本人へのインタビュー記事とで構成で紹介している。

今では遺言となってしまったが、インタビューでの勝利の方程式に関する発言が印象的だ。

〈レースはスタート前に99%決まっているんだよ。だから自分の勝つための方程式で99%決めること。それがまず第一。99%を決められなかったらやらない方がいい〉

〈126勝するのに何回負けていると思う? 100? 1000? 数えたことないけど、それを考えたら悔しいなんて、いちいち言っていられない。そんなことを考えていたら身がもたない。負けたレースなんて数えることを考えるだけで悔しくなる。結局、やめないことが成功への道なんだから、僕はレースを続けてきてよかったと思っているよ〉

エンジン車レースであろうとモーター車レースであろうと、勝つためには準備と継続が大事。すべてのレース関係者が胸に刻むべき珠玉の言葉であろう。

改めてご冥福をお祈りしたい。

BookReview_53-2

『Racing on No.531』
・2024年5月30日発行
・発行:三栄
・価格:1,760円(税込)

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