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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2020年9月25日更新
タイヤの空気圧は
1ヵ月で5~10%も減る
怖い怖いタイヤのバーストが起こる原因は、前編で触れたとおり主に二つあります。
一つは「縁石などに強く当たったり落下物などを踏むなどしてタイヤを傷めてしまう」ということ、もう一つは「空気圧不足の状態で走行することによってタイヤの変形・過熱を生じる」ということです。
タイヤをバーストさせないためには、これら事象を招かないようにすればいいということになります。対策としては、「運転時には常に車線をはみださない安全運転を心がける」こと、そして、「日頃から空気圧チェックを含む日常点検や定期点検を励行する」こと。これだけで、バーストする確率はグーンと下がります。どちらの対策もとても簡単です。
ただ、簡単ではありますが、これらの対策がちゃんと実践されているとは言えない現実があります。特に、タイヤの空気圧については長い間ノーチェックのまま道路を走っているという人がかなりいるようです。タイヤの故障がずっと路上故障件数の第1位となっているのは、そのためです。
タイヤの空気圧は一般の乗用車の場合、たった1ヵ月で5~10%も自然に減っていきます。そのまま数ヵ月も放っておけば、もう完全に空気圧不足のタイヤになり、そのままバースト予備軍となってしまいます。
けっこうな衝撃の事実。これまでノーチェックを貫いてきた方も、ちょっと慌ててしまうのではないでしょうか。
そう、日頃の点検は、そうした自然発生的な現象も含めた部品の劣化や不具合をチェックし、何かあればすぐに対処するために行うもの。タイヤの空気圧に関しては、最低でも1ヵ月に1回はチェックをし、明かに空気圧不足の状態であれば、しっかりと空気の充填をする必要があるのです。
空気圧チェック&充填は
自動車整備工場で
では、空気圧チェック&空気の充填はどんな風に作業を進めるべきなのでしょうか。ポイントは次の二点です。
◎クルマの運転席ドアの開口部やガソリン給油口のフタに貼られたシールに書かれてあるメーカー推奨の適正空気圧の数値を目安にチェック&充填を行う。
◎チェック&充填の作業は、タイヤ空気圧の正しい数値を計るためのエアゲージと空気充填機を用いて行う。
きっと、エアゲージも空気充填機も個人で所有している方は少ないと思います。でも、どうかご安心を。例えば、給油のサービスステーションにも、それら機器は基本的に用意されていますので、一声掛ければ誰でも使用することができます。最近増えている、無人のサービスステーションであれば、さらに気軽に行えるかもしれません。
もし、より確実かつ安心にチェック&充填作業を行いたいということであれば、ロータス店をはじめとする自動車整備工場に行くことをオススメします。3ヵ月に1回くらい、定期的にタイヤの点検を依頼すれば、空気圧チェックだけでなくタイヤの状態についても常に確認が行われ、良好な状態を保つことができます。
路肩に停車したら
至急安全対策を図るべし!
最後に、高速道路でタイヤがバーストして緊急停止しなければならなくなったときの手順を確認しておきたいと思います。
前編のストーリーでW子さんは、クルマを停めた高速道路の路肩で外に出てタイヤのバーストを確認し、その後、路肩に立ったまま予約していたレストランに電話連絡をしていました。これはもう言語道断の行動です。
高速道路において、タイヤのバーストなどで仕方なく路肩にクルマを緊急停止させたときには、以下のような行動を順を追って迅速に行う必要(義務)があります。これらをやらないと自分の命が危機に瀕するのはもちろん、後続車にも危険を及ぼす可能性があるからです。
①クルマを路肩に停めたら、後続車が追突してくる恐れがあるのでハザードランプを点灯させた後すぐに外に出る。その際、右ハンドル車の場合は、クルマの通行がない助手席側のドアから出る。
②後続車に緊急停止をしているクルマがあることを報せて追突を防ぐために、焚いた発煙筒と停止表示板(三角表示板)を車両の後方50メートルほどのところに置く。
③上記②の行動を終えたらすぐにガードレールの外側などの安全な場所へと避難する。このとき、停まっているクルマの後方に避難する。
④避難を終えて安全が確保できたら、すぐに自分のスマートフォンで110番して警察に緊急停止している旨を連絡をする。あるいは#9910に電話するか、近くにある非常電話(高速道路の1㎞ごとに設置)を使用して道路管理者交通管制室に緊急停止している旨を連絡をする。
⑤JAFや、契約している保険会社のコールセンターに連絡し、タイヤ交換やクルマのレッカー移動などの対応を依頼する。(ロータスカード会員の方は、ロータス365サービスのオペレーションセンターにご連絡ください!)
③に述べましたが、このような事態になって高速道路で避難する場合は、停まっているクルマの後方の位置に行き、待機してください(できれば、停止表示板などの辺り)。停まっているクルマの前や近辺は、後続車が衝突した場合など、事故に巻き込まれる危険があるからです。
こうした事態……自分自身がガードレールの外側に立っている姿を想像すると、絶対に避けたいという気持ちになりますよね。そうならないためには、まず日頃の空気圧チェックを含む日常点検が大切です。そして、ロータス店などでの定期点検、これを確実に行いましょう!
タイヤの空気圧チェックをサボってると、高速走行中にバーストして大変なことになっちゃうかも!(前編)
タイヤの空気圧チェックをサボってると、高速走行中にバーストして大変なことになっちゃうかも!(後編)
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