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四国(徳島、香川、愛媛、高知)

松山市の中心部に威風堂々と構える美しい天守と、いくつもの歴史ある城郭建築を今に残す『松山城』

2020年2月20日更新

松山市の中心部、標高132mの城山(勝山)の山頂に本丸を構える『松山城』。わが国に残る現存12天守の一つです。『賤ヶ岳の七本槍』の一人に数えられる武将・加藤嘉明が、関ヶ原の戦いでの戦功により20万石に加増された後の1602(慶長7)年に築城に着手し、その後四半世紀もの歳月をかけて建てられました。



その後、藩主は加藤家から蒲生家を経て、松平家に。この間も城の増改築が行われますが、1784(天明4)年に落雷で天守でが焼失。天守再建が成ったのは、黒船来航の翌年、1854(安政1)年のこと。この時の天守が現存しているため、松山城は「わが国最後の城郭建築」と言われています。



松山城は、この天守を含め、21棟の建造物が国の重要文化財に指定されています。内訳は、天守を含む櫓7棟、城門7棟、塀7棟となっています。



天守は三重三階地下一階の層塔型天守で、再建時に松平家の居城であったところから、現存12天守の中では唯一、瓦に葵の御紋が付されています。城山の標高などを加えた天守の標高は約161m(天守自体の全高は本壇から20m ※しゃちほこの高さを入れると21.3m)もあり、威風を感じさせます。天守からは松山平野を360度ぐるりと見渡すことができ、晴れていれば石鎚山や瀬戸内海までも視界に入ってきます。



松山城の特徴は、天守、小天守、そして2つの櫓を四方に配置し、渡櫓で連結する『連立式天守』の様式です。内側に中庭を造り、天守への入口を中庭に配すことで、もし敵兵が天守に向けて攻め込んでも、それを四方から攻撃することができる……まさに、天守防備の究極の姿とも言われています。

城山(手前が三之丸、山の上に二之丸・本丸が見える)



このほか、全国的にも珍しい『登り石垣』があります。『登り石垣』は、山腹から侵入しようとする敵を阻止するために、ふもとの館(松山城では二之丸)と山頂の天守を、山の斜面を登る2本の石垣で連結させたものです。北側は一部分しか残っていませんが、南側には当時のままの姿が残っており、直接登ることはできませんが、県庁裏登城道から見ることができます。

登り石垣



松山城本丸へ行くには、徒歩、ロープウェイ、リフトの3つの方法があります。徒歩の場合、石段の多い道やスロープのある道など利用できるルートが複数あるので、自分の体力に合わせて選びましょう。徒歩での所要時間の目安は、20~30分です。

ロープウェイとリフトは別料金がかかりますが、便利です。数分で乗降場に着き、そこから天守入口までは歩いて10分程度です。

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天守のある『本丸広場』は、都市公園となっており、午前5時~午後9時(11月~3月は午前5時30分~午後9時)の時間は開放されています。

城山の裾野には、様々な史跡と共に季節の花も楽しめる『二之丸(二之丸史跡庭園)』(料金/大人200円・小学生100円)や、緑豊かな公園『三之丸(堀之内地区)』が広がっています。

二之丸



『日本100名城』や『美しい日本の歴史的風土100選』にも選ばれている松山城。美しい風景の中に身を置いて、歴史を感じてみませんか。

詳細情報

名称 松山城
住所 愛媛県松山市丸之内1
電話 089-921-4873(松山城総合事務所)
料金 【松山城天守観覧券】大人520円・小学生160円、【総合券(観覧券+往復券)】大人1040円・小学生420円
営業時間 【天守】2月~7月および9月~11月:午前9時~午後5時、8月:午前9時~午後5時30分、12月~1月:午前9時~午後4時30分まで) ※いずれも、入場は閉門の30分前まで
定休日 【天守】12月第3水曜日
アクセス 松山自動車道松山ICから約20分
駐車場 松山城駐車場12台(2時間まで420円。以降30分ごと100円)
ホームページ https://www.matsuyamajo.jp/
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